2007年05月24日(木) 15:17
23日、大井競馬場で行われた大井記念(南関東G2・ダート2600m)で、ゼネラリスト産駒のアウスレーゼ(牝5)が、5番人気ながら2着からハナ差の3着に食い込んだ。
レースでは、いつものように後方待機策から直線での末脚勝負に賭けると、直線では大外から一気に伸びてゴール前で3頭が横一線に並んだ熾烈な2着争いに加わったが、惜しくもハナ差の3着でゴールした。
ここ3戦は、地元重賞ながら牡馬に混じって好走しているように、この馬は5歳馬ながらここききて着実に力をつけてきているようだ。
前走のマイル戦からの距離延長もまったく問題なかった。
成長力のあるノーザンダンサー系同士の配合の馬だけに、今後のさらなる活躍も期待できそうだ。
2007年05月23日(水) 01:50
昨日の記事の中で、地方競馬所属のマイナー種牡馬産駒たちの奮闘ぶりを紹介したが、地方競馬所属のマイナー種牡馬産駒の代表とも言えるコスモバルクが異国の地で素晴らしい走りをみせてくれた。
コスモバルクは昨年に制覇したシンガポール航空国際C(国際G1・芝2000m)の連覇を目指して、現地時間20日、クランジ競馬場のターフに立った。
レースは、コスモバルクがスタートするとすぐに気迫がみなぎるような走りを見せ、ハナに立つような勢いで1コーナーを回る。
コスモバルクはその後も鞍上の五十嵐冬樹が抑えるのに苦労するほどの闘争心溢れる行きっぷりで、クルーソーと併走するように先頭を走る。
ようやく向こう正面あたりから落ち着きを取り戻すと、抜群の手応えで4コーナーに向かう。
4頭の併せ馬のような形で4コーナーから直線を向いたが、外からシャドウゲイトに一気に交わされてしまうと、バルクはここで力尽きたのか脚色が鈍り、一旦は4番手まで沈んだ。
そして、さらに外からドクターディーノにも交わされそうになる。
「もう、だめか・・、ここまでか・・」
そう思った瞬間、ドクターディーノが外から馬体を併せてきたことで、バルクの抜かせまいとする闘争心に再び火がついたのか、そこから2段ロケットのように再び物凄い末脚を繰り出してグングンと伸び、一度は交わされた内の2頭を差し返し、さらに激しい叩き合いとなった外のドクターディーノをゴール前で競り落として、2着でゴールした。
同じ日本馬のシャドウゲイトには敗れてしまったが、バルクの力を十分に出し切った素晴らしいレースだったと言えるだろう。
勝ったシャドウゲイトには、完全な力負けだった。 この結果は仕方ない。よく頑張った。
連覇は成らなかったが、それでも前走の大阪杯ではまったく見ることが出来なかった「バルクらしさ」を取り戻したレースだった。
出走馬のレベルがそれほど高くないとはいえ、国際GIレースで2年連続して好成績を残したことは、大きな価値がある。
父ザグレブが日本で失敗に終わった種牡馬であり、母系も活躍馬がほとんど出ていない地味な血統であるコスモバルクは、日本で種牡馬としての需要はほとんど見込めず、実質的なオーナーの岡田繁幸氏もバルクは種牡馬にしないとの考えを以前から表明している。
そんな中、海外での実績があれば、海外から種牡馬としてのオファーがくるかもしれない。
コスモバルクには、形はどうであれ、何とか種牡馬になってもらいたいものだ。
今後、バルクは宝塚記念に向かうそうだが、シャドウゲイトに力負けしているような現在の実力では念願の国内GI制覇はかなり厳しいだろう。
次走でもバルクらしい走りを期待したい。
コスモバルクは昨年に制覇したシンガポール航空国際C(国際G1・芝2000m)の連覇を目指して、現地時間20日、クランジ競馬場のターフに立った。
レースは、コスモバルクがスタートするとすぐに気迫がみなぎるような走りを見せ、ハナに立つような勢いで1コーナーを回る。
コスモバルクはその後も鞍上の五十嵐冬樹が抑えるのに苦労するほどの闘争心溢れる行きっぷりで、クルーソーと併走するように先頭を走る。
ようやく向こう正面あたりから落ち着きを取り戻すと、抜群の手応えで4コーナーに向かう。
4頭の併せ馬のような形で4コーナーから直線を向いたが、外からシャドウゲイトに一気に交わされてしまうと、バルクはここで力尽きたのか脚色が鈍り、一旦は4番手まで沈んだ。
そして、さらに外からドクターディーノにも交わされそうになる。
「もう、だめか・・、ここまでか・・」
そう思った瞬間、ドクターディーノが外から馬体を併せてきたことで、バルクの抜かせまいとする闘争心に再び火がついたのか、そこから2段ロケットのように再び物凄い末脚を繰り出してグングンと伸び、一度は交わされた内の2頭を差し返し、さらに激しい叩き合いとなった外のドクターディーノをゴール前で競り落として、2着でゴールした。
同じ日本馬のシャドウゲイトには敗れてしまったが、バルクの力を十分に出し切った素晴らしいレースだったと言えるだろう。
勝ったシャドウゲイトには、完全な力負けだった。 この結果は仕方ない。よく頑張った。
連覇は成らなかったが、それでも前走の大阪杯ではまったく見ることが出来なかった「バルクらしさ」を取り戻したレースだった。
出走馬のレベルがそれほど高くないとはいえ、国際GIレースで2年連続して好成績を残したことは、大きな価値がある。
父ザグレブが日本で失敗に終わった種牡馬であり、母系も活躍馬がほとんど出ていない地味な血統であるコスモバルクは、日本で種牡馬としての需要はほとんど見込めず、実質的なオーナーの岡田繁幸氏もバルクは種牡馬にしないとの考えを以前から表明している。
そんな中、海外での実績があれば、海外から種牡馬としてのオファーがくるかもしれない。
コスモバルクには、形はどうであれ、何とか種牡馬になってもらいたいものだ。
今後、バルクは宝塚記念に向かうそうだが、シャドウゲイトに力負けしているような現在の実力では念願の国内GI制覇はかなり厳しいだろう。
次走でもバルクらしい走りを期待したい。
2007年05月21日(月) 19:52
昨日、一昨日と中央競馬では、勝ち上がり馬が1頭も出なかったマイナー種牡馬産駒たちだが、地方競馬では地方所属の馬たちが活躍してくれた。
まず、5/20(日) 水沢 10R あすなろ賞(OP)でウイングアロー産駒のサイレントエクセル(牝4)が、昨年の10月以来となる久しぶりの勝利を飾った。
サイレントエクセルは、ここ4戦では一流どころの集まったレースに出走していたとはいえ、本来の走りが見られずに惨敗を繰り返していたので、これまでの酷使による疲労の影響を心配していたが、やはり一流どころより1枚落ちる今回のメンバーの中では力の違いを見せつけてくれた。
今後は、一流どころの集まる交流重賞で悲願の勝利を目指してもらいたい。
同じく 5/20(日)、 大井では、ゴーカイ産駒のゴーユウ(牡3)が牡丹特別で3勝目を飾った。
ここ2戦は、中央の500万下クラス、地元のオープンクラスに果敢に挑戦し、結果が出ていなかったが、自己条件戦に戻った今回はきっちり勝ち上がってくれた。
この馬はゴーカイの産駒だ。ゴーカイは、どん底から這い上がり、苦節7歳にして障害戦で本格化した馬だ。その血統的にもこの馬も父同様にジワジワと力をつけていくタイプだろう。
決して背伸びせずに、一歩一歩着実に力をつけていけばいいだろう。
数少ないゴーカイ産駒の1頭であるこの馬がどこまで強くなってくれるかとても楽しみだ。
まず、5/20(日) 水沢 10R あすなろ賞(OP)でウイングアロー産駒のサイレントエクセル(牝4)が、昨年の10月以来となる久しぶりの勝利を飾った。
サイレントエクセルは、ここ4戦では一流どころの集まったレースに出走していたとはいえ、本来の走りが見られずに惨敗を繰り返していたので、これまでの酷使による疲労の影響を心配していたが、やはり一流どころより1枚落ちる今回のメンバーの中では力の違いを見せつけてくれた。
今後は、一流どころの集まる交流重賞で悲願の勝利を目指してもらいたい。
同じく 5/20(日)、 大井では、ゴーカイ産駒のゴーユウ(牡3)が牡丹特別で3勝目を飾った。
ここ2戦は、中央の500万下クラス、地元のオープンクラスに果敢に挑戦し、結果が出ていなかったが、自己条件戦に戻った今回はきっちり勝ち上がってくれた。
この馬はゴーカイの産駒だ。ゴーカイは、どん底から這い上がり、苦節7歳にして障害戦で本格化した馬だ。その血統的にもこの馬も父同様にジワジワと力をつけていくタイプだろう。
決して背伸びせずに、一歩一歩着実に力をつけていけばいいだろう。
数少ないゴーカイ産駒の1頭であるこの馬がどこまで強くなってくれるかとても楽しみだ。
2007年05月17日(木) 21:00
10日、大井競馬場で行われた東京プリンセス賞(3歳牝、南関東G1・ダート1800m)で、アグネスカミカゼ産駒のアグネスターフ(牝3)が見事に優勝した。
町田直希騎手が騎乗し、3番人気に支持されたレースでは、まずまずのスタートを決めたが、町田はじっくりと構え、後方から3番手につけた。同じく後方には1番人気ピュアーフレームもいた。向こう正面でピュアーフレームと的場文騎手が外から一気に上がっていったが、町田はここでもじっくりと構えて、後方からパートナーの脚を溜めている。直線でその溜めた脚が爆発した。馬群の真ん中あたりからメンバー中最速の上がりとなる末脚を繰り出し、グングンと伸びて、同じく中団から伸びた2番人気シーホアンをアタマ差交わしてゴールした。
勝ったアグネスターフは父アグネスカミカゼ、母ターフナチュラル(その父ブレイヴェストローマン)という血統。
昨年10月にデビューすると、2戦目(川崎・ダート1400m)で初勝利を飾った。
その後は4戦して惜敗が続いたが、2月のJRA交流競走・アクアマリンフラワー賞(川崎・ダート1500m)で2勝目を挙げると、重賞初出走となった前走の桜花賞(浦和・ダート1600m)ではマルノマンハッタンから1/2馬身差の2着に入っていた。
今回の勝利で通算成績9戦3勝(重賞1勝)とした。また全て4着以内という堅実ぶり。
父アグネスカミカゼは、伯父にギャロップダイナ(安田記念、天皇賞・秋)を持ち、そのギャロップダイナの全妹となる母ダイナチャイナも中央で7勝している良血馬。
現役時は、旧5歳で重賞を制覇したが、故障もあり大成できなかった。
引退後、種牡馬となったが、2003年にフランスに輸出されている。
先日もハットトリックが、海外からの熱烈なオファーを受けて、急遽現役を引退して海外で種牡馬入りしたように、近年海外からサンデーの血の需要が高まり、海外で種牡馬入りするサンデー産駒が増えてきているが、言うなればアグネスカミカゼはサマーサスピション、ローゼンカバリーなどどともにその先駆けとなった馬。
日本では、90頭の産駒を残した。
その中で、中央ではこれまでマイネルガスト、アグネスメリット、ニットウサラン、ホクテンキュピットの4頭が勝ち上がり、合計8勝している。
しかも、8勝のうち4勝は昨年挙げたもの。
まだまだこれからの種牡馬なのだ。
アグネスカミカゼを日本に戻して欲しいという気持ちもあるが、優秀なサンデーの血を国内だけでなく、海外にも広めていくことはこれからの日本競馬の重要な使命であるとも言えるだろう。
母ターフナチュラルは、未出走のまま現役を終えた。
母父ブレイヴェストローマンは、とても優秀な種牡馬で、これまで父系に入っても、母系に入っても優秀な産駒を数多く輩出している。
マイナー種牡馬産駒でも、メイショウバトラー、サチノスイーティー、サンレイジャスパーといった活躍馬には皆このブレイヴェストローマンの血が入っている。
はたしてアグネスターフはこれらの先輩たちに負けないような活躍をこれから見せてくれるのだろうか。
マイナー種牡馬産駒に、また楽しみな馬が1頭加わった。
町田直希騎手が騎乗し、3番人気に支持されたレースでは、まずまずのスタートを決めたが、町田はじっくりと構え、後方から3番手につけた。同じく後方には1番人気ピュアーフレームもいた。向こう正面でピュアーフレームと的場文騎手が外から一気に上がっていったが、町田はここでもじっくりと構えて、後方からパートナーの脚を溜めている。直線でその溜めた脚が爆発した。馬群の真ん中あたりからメンバー中最速の上がりとなる末脚を繰り出し、グングンと伸びて、同じく中団から伸びた2番人気シーホアンをアタマ差交わしてゴールした。
勝ったアグネスターフは父アグネスカミカゼ、母ターフナチュラル(その父ブレイヴェストローマン)という血統。
昨年10月にデビューすると、2戦目(川崎・ダート1400m)で初勝利を飾った。
その後は4戦して惜敗が続いたが、2月のJRA交流競走・アクアマリンフラワー賞(川崎・ダート1500m)で2勝目を挙げると、重賞初出走となった前走の桜花賞(浦和・ダート1600m)ではマルノマンハッタンから1/2馬身差の2着に入っていた。
今回の勝利で通算成績9戦3勝(重賞1勝)とした。また全て4着以内という堅実ぶり。
父アグネスカミカゼは、伯父にギャロップダイナ(安田記念、天皇賞・秋)を持ち、そのギャロップダイナの全妹となる母ダイナチャイナも中央で7勝している良血馬。
現役時は、旧5歳で重賞を制覇したが、故障もあり大成できなかった。
引退後、種牡馬となったが、2003年にフランスに輸出されている。
先日もハットトリックが、海外からの熱烈なオファーを受けて、急遽現役を引退して海外で種牡馬入りしたように、近年海外からサンデーの血の需要が高まり、海外で種牡馬入りするサンデー産駒が増えてきているが、言うなればアグネスカミカゼはサマーサスピション、ローゼンカバリーなどどともにその先駆けとなった馬。
日本では、90頭の産駒を残した。
その中で、中央ではこれまでマイネルガスト、アグネスメリット、ニットウサラン、ホクテンキュピットの4頭が勝ち上がり、合計8勝している。
しかも、8勝のうち4勝は昨年挙げたもの。
まだまだこれからの種牡馬なのだ。
アグネスカミカゼを日本に戻して欲しいという気持ちもあるが、優秀なサンデーの血を国内だけでなく、海外にも広めていくことはこれからの日本競馬の重要な使命であるとも言えるだろう。
母ターフナチュラルは、未出走のまま現役を終えた。
母父ブレイヴェストローマンは、とても優秀な種牡馬で、これまで父系に入っても、母系に入っても優秀な産駒を数多く輩出している。
マイナー種牡馬産駒でも、メイショウバトラー、サチノスイーティー、サンレイジャスパーといった活躍馬には皆このブレイヴェストローマンの血が入っている。
はたしてアグネスターフはこれらの先輩たちに負けないような活躍をこれから見せてくれるのだろうか。
マイナー種牡馬産駒に、また楽しみな馬が1頭加わった。
2007年05月16日(水) 20:50
サンシャイン牧場の従業員の総一郎4919さんから先日生まれたばかりのコンアモールの2007(牡馬)の写真を送っていただいた。
やはり、馬に限らず子供の写真はかわいいものだ。
この馬は額の白斑がチャームポイントで、とても可愛らしいと思う。
そしてあの澄んだ円らな瞳。
たまらないね。
一体この子馬はその澄んだ瞳で、どこを見つめ、何を思っているのか。
これから様々な困難が待ち受けているのだろうが、この愛らしい子馬が、これからどのように成長し、無事に競争馬となって、どんな活躍を見せてくれるのか今からとても楽しみ。
この子馬の血統は、桜花賞馬ブロケードを祖母に持つなかなかのもの。
近親からも、昨年のアイビスSDを制したサチノスイーティー、先日の羽田盃で2着に入ったアンパサンドという活躍馬が出ているように、近年になってまた活気づいてきた血統だ。
この馬への期待も自然と大きくなってしまう。
サンシャイン牧場さんのご協力もあり、メルマガ版の方でこの子馬の成長過程を紹介していくというとても夢のあるコーナーを新設することになった。
これから毎週、総一郎4919さんから送って頂いた情報を掲載していく予定。
ブログ版の方では、子馬の写真と私のコメントを掲載していく。
メルマガ版の方も、ぜひ読んでみて下さい。
メルマガ版では毎週、マイナー種牡馬の産駒のレース結果と
マイナー種牡馬を1頭ピックアップして特集する他、
マイナー種牡馬ランキングやマイナー種牡馬産駒番付も掲載しています。
「頑張れ!!マイナー種牡馬とその産駒たち」
のメルマガ版はこちらから無料で登録できます。 バックナンバーも見れます。
http://www.mag2.com/m/0000170640.html
コンアモールの2007 生後3週間

コンアモールの2007 生後1日目

やはり、馬に限らず子供の写真はかわいいものだ。
この馬は額の白斑がチャームポイントで、とても可愛らしいと思う。
そしてあの澄んだ円らな瞳。
たまらないね。
一体この子馬はその澄んだ瞳で、どこを見つめ、何を思っているのか。
これから様々な困難が待ち受けているのだろうが、この愛らしい子馬が、これからどのように成長し、無事に競争馬となって、どんな活躍を見せてくれるのか今からとても楽しみ。
この子馬の血統は、桜花賞馬ブロケードを祖母に持つなかなかのもの。
近親からも、昨年のアイビスSDを制したサチノスイーティー、先日の羽田盃で2着に入ったアンパサンドという活躍馬が出ているように、近年になってまた活気づいてきた血統だ。
この馬への期待も自然と大きくなってしまう。
サンシャイン牧場さんのご協力もあり、メルマガ版の方でこの子馬の成長過程を紹介していくというとても夢のあるコーナーを新設することになった。
これから毎週、総一郎4919さんから送って頂いた情報を掲載していく予定。
ブログ版の方では、子馬の写真と私のコメントを掲載していく。
メルマガ版の方も、ぜひ読んでみて下さい。
メルマガ版では毎週、マイナー種牡馬の産駒のレース結果と
マイナー種牡馬を1頭ピックアップして特集する他、
マイナー種牡馬ランキングやマイナー種牡馬産駒番付も掲載しています。
「頑張れ!!マイナー種牡馬とその産駒たち」
のメルマガ版はこちらから無料で登録できます。 バックナンバーも見れます。
http://www.mag2.com/m/0000170640.html
コンアモールの2007 生後3週間

コンアモールの2007 生後1日目

2007年05月12日(土) 14:54
フィガロ産駒のアンパサンドがGI初制覇を目指して、南関クラシック第一弾・羽田盃(南関東G1・ダート1800m)に出走した。
このアンパサンドは、前哨戦の京浜盃では、勝ったトップサバトンから半馬身差の2着に入っており、この一戦でも出走メンバーとの力関係を比較すれば、勝つチャンスは十分にあるだろうと思っていた。
1番人気には、ここ2戦は中央の芝に挑戦して大敗が続いているものの、全日本2歳優駿での完勝が評価されたのかフリオーソが支持され、単勝2.0倍と混戦の中で頭一つ抜け出ていた。
2番人気は、前走の京浜盃でアンパサンドを破っているトップサバトンが、5.1倍の支持を得た。
3番人気には、その京浜盃でトップサバトンから僅差の3着に入ったレッドドラゴンが、5.7倍で続いた。
アンパサンドはこれらの馬に対して引けを取らない実力があるものの、ここ5戦勝っていないという戦績が敬遠されたのか、この3頭に次ぐ7.8倍の4番人気に留まっていた。
今回は戸崎圭騎手と初めてコンビを組んだ。
レースでは、アンパサンドは最内から好スタートを決めると、じっくりと控えた。
道中は、3番手につけた1番人気フリオーソをマークするように、追走する。
トップサバトンは中団に位置している。
3コーナー手前からで中団待機のトップサバトンが早くも仕掛けて、先頭に迫る勢いで上がっていく。
3〜4番手を進んでいたフリオーソも負けじとこれに合わせて動く。
この両馬の強引とも言える早仕掛け対し、アンパサンドと戸崎圭太は慌てずにワンテンポ遅らせて仕掛けた。
アンパサンドも外を回って追い上げて4コーナーで、2頭の直後につける。
3頭が並ぶように直線を向く。
一旦は内からフリオーソが抜け出たが、トップサバトンも負けない。
この2頭の外からアンパサンドが襲い掛かる。
そして、ゴール前でこの2頭を交わし、先頭に立つ。
これぞまさに勝ちパターン。
一瞬「勝った!」と思った。
だが、ここで内からトップサバトンがもうひと伸びして、差し返されてしまう。
3頭が馬体を併せてゴールしたが、トップサバトンに僅かクビ差及ばず2着でゴールした。
それにしても、この馬はなかなか勝ち切れない。
今回もこれで勝てなければ、どうやったら勝てるんだという程の勝ちパターンに持ち込みながら、結局勝てなかった。
これで2着と3着を5戦連続で繰り返している。
運や力がないというより、これがこの馬の特徴ということなのであろう。
父フィガロの産駒は、一昨年に初年度産駒がデビューしているが、この馬のように勝ち味に遅い馬が多いという傾向がある。
そのうちの1頭であるフュノンガルウなどは、中央の500万下クラスならいつでも勝てる能力がありながら、ここまでずっと勝ち切れないレースが続き、既に2年近く勝ち星から遠ざかっている。
その間、2着4回、3着6回という実に歯がゆい成績を繰り返している。
その勝ち味に遅いという傾向は、アンパサンドと同世代となる2世代目の産駒にも見受けられており、アンパサンド以外の馬でも中央でステパノス、スロクスザンナ、セイサムシングといった馬たちがそれぞれ好走するものの、いまだ初勝利を飾れていないという状況が続いている。
このように実力がありながら勝ちきれないというタイプの馬は結構いるもので、近年でも有名なところでは、ナイスネイチャ、ホッカイルソー、ステイゴールド、シーキングザダイヤ、最近ではローレルゲレイロが新たなシルバーコレクターとなっている。
その要因として挙げられるのが、抜け出すとソラを使ってしまう、あるいは抜こうとしないといった気性的な問題を抱えている場合や良い脚が一瞬しか使えない、あるいは切れる脚が使えないといった脚質的な特徴による場合がある。
前者の気性的な方では、ステイゴールド、ローレルゲレイロ、後者の脚質的な方では、ナイスネイチャ、ホッカイルソー、シーキングザダイヤが当てはまるだろう。
フィガロ産駒の場合は、後者の特徴によるところが大きい。
これは、シーキングザダイヤに代表されるストームキャット系の特徴でもあり、ストームキャット直仔では他にも最近ではミスターケビンなどが1000万下クラスを勝ち上がれる能力がありながら、勝ち切れないレースが続いている。
小細工なしにガンガンに競い合うアメリカ競馬と、今日の日本では緩急の差の激しい決め手比べが主流という競馬の違いが、アメリカの大種牡馬ストームキャット系の産駒たちをそのような傾向にさせているのだ。
今回の敗戦で、トップサバトンとは対戦成績が4戦して1勝3敗、そして2戦連続で惜敗したことになるが、それでも力関係は互角と言えるだろう。
だが、次走として予想される東京ダービーでは、二千という距離を考えた場合、上位3頭のうち血統的に最も歓迎とは言えないのが、この馬だろう。
父フィガロ、母父ウォーニングともマイラータイプの馬のため、距離はマイル前後がベストで、二千がギリギリではないだろうか。
ちなみにトップサバトンの方も、母父がアンパサンドと同じく傍流血統マンノウォー系の種牡馬となっている。
貴重なマンノウォー系の血が、母系に入って素晴らしい産駒を輩出していることは喜ばしいことだ。
フィガロは前述したような特徴はあるものの、コンスタントに走る産駒を送り出し、2世代目の産駒から早くもGIを狙えるような大物を輩出したように、種牡馬として高い資質を持っている。
現状、ほとんどの産駒がサンシャイン牧場の生産馬であるが、アンパサンドの活躍によって馬産地での需要も増えていくだろう。
そうすれば、フィガロが種牡馬として成功する可能性も高まる。
アンパサンドには、父のためにも何とかGIの勲章を手にして欲しい。
アンパサンドの今後のさらなる活躍を期待しよう。
「展開はハマったと思ったんですけどねえ。一旦先頭に立っているし内容的には悪くないと思います。今日は次につながるレースができたと思います。今回も決して力負けはしてないし、次はチャンスがあると思いますよ」(戸崎騎手)
このアンパサンドは、前哨戦の京浜盃では、勝ったトップサバトンから半馬身差の2着に入っており、この一戦でも出走メンバーとの力関係を比較すれば、勝つチャンスは十分にあるだろうと思っていた。
1番人気には、ここ2戦は中央の芝に挑戦して大敗が続いているものの、全日本2歳優駿での完勝が評価されたのかフリオーソが支持され、単勝2.0倍と混戦の中で頭一つ抜け出ていた。
2番人気は、前走の京浜盃でアンパサンドを破っているトップサバトンが、5.1倍の支持を得た。
3番人気には、その京浜盃でトップサバトンから僅差の3着に入ったレッドドラゴンが、5.7倍で続いた。
アンパサンドはこれらの馬に対して引けを取らない実力があるものの、ここ5戦勝っていないという戦績が敬遠されたのか、この3頭に次ぐ7.8倍の4番人気に留まっていた。
今回は戸崎圭騎手と初めてコンビを組んだ。
レースでは、アンパサンドは最内から好スタートを決めると、じっくりと控えた。
道中は、3番手につけた1番人気フリオーソをマークするように、追走する。
トップサバトンは中団に位置している。
3コーナー手前からで中団待機のトップサバトンが早くも仕掛けて、先頭に迫る勢いで上がっていく。
3〜4番手を進んでいたフリオーソも負けじとこれに合わせて動く。
この両馬の強引とも言える早仕掛け対し、アンパサンドと戸崎圭太は慌てずにワンテンポ遅らせて仕掛けた。
アンパサンドも外を回って追い上げて4コーナーで、2頭の直後につける。
3頭が並ぶように直線を向く。
一旦は内からフリオーソが抜け出たが、トップサバトンも負けない。
この2頭の外からアンパサンドが襲い掛かる。
そして、ゴール前でこの2頭を交わし、先頭に立つ。
これぞまさに勝ちパターン。
一瞬「勝った!」と思った。
だが、ここで内からトップサバトンがもうひと伸びして、差し返されてしまう。
3頭が馬体を併せてゴールしたが、トップサバトンに僅かクビ差及ばず2着でゴールした。
それにしても、この馬はなかなか勝ち切れない。
今回もこれで勝てなければ、どうやったら勝てるんだという程の勝ちパターンに持ち込みながら、結局勝てなかった。
これで2着と3着を5戦連続で繰り返している。
運や力がないというより、これがこの馬の特徴ということなのであろう。
父フィガロの産駒は、一昨年に初年度産駒がデビューしているが、この馬のように勝ち味に遅い馬が多いという傾向がある。
そのうちの1頭であるフュノンガルウなどは、中央の500万下クラスならいつでも勝てる能力がありながら、ここまでずっと勝ち切れないレースが続き、既に2年近く勝ち星から遠ざかっている。
その間、2着4回、3着6回という実に歯がゆい成績を繰り返している。
その勝ち味に遅いという傾向は、アンパサンドと同世代となる2世代目の産駒にも見受けられており、アンパサンド以外の馬でも中央でステパノス、スロクスザンナ、セイサムシングといった馬たちがそれぞれ好走するものの、いまだ初勝利を飾れていないという状況が続いている。
このように実力がありながら勝ちきれないというタイプの馬は結構いるもので、近年でも有名なところでは、ナイスネイチャ、ホッカイルソー、ステイゴールド、シーキングザダイヤ、最近ではローレルゲレイロが新たなシルバーコレクターとなっている。
その要因として挙げられるのが、抜け出すとソラを使ってしまう、あるいは抜こうとしないといった気性的な問題を抱えている場合や良い脚が一瞬しか使えない、あるいは切れる脚が使えないといった脚質的な特徴による場合がある。
前者の気性的な方では、ステイゴールド、ローレルゲレイロ、後者の脚質的な方では、ナイスネイチャ、ホッカイルソー、シーキングザダイヤが当てはまるだろう。
フィガロ産駒の場合は、後者の特徴によるところが大きい。
これは、シーキングザダイヤに代表されるストームキャット系の特徴でもあり、ストームキャット直仔では他にも最近ではミスターケビンなどが1000万下クラスを勝ち上がれる能力がありながら、勝ち切れないレースが続いている。
小細工なしにガンガンに競い合うアメリカ競馬と、今日の日本では緩急の差の激しい決め手比べが主流という競馬の違いが、アメリカの大種牡馬ストームキャット系の産駒たちをそのような傾向にさせているのだ。
今回の敗戦で、トップサバトンとは対戦成績が4戦して1勝3敗、そして2戦連続で惜敗したことになるが、それでも力関係は互角と言えるだろう。
だが、次走として予想される東京ダービーでは、二千という距離を考えた場合、上位3頭のうち血統的に最も歓迎とは言えないのが、この馬だろう。
父フィガロ、母父ウォーニングともマイラータイプの馬のため、距離はマイル前後がベストで、二千がギリギリではないだろうか。
ちなみにトップサバトンの方も、母父がアンパサンドと同じく傍流血統マンノウォー系の種牡馬となっている。
貴重なマンノウォー系の血が、母系に入って素晴らしい産駒を輩出していることは喜ばしいことだ。
フィガロは前述したような特徴はあるものの、コンスタントに走る産駒を送り出し、2世代目の産駒から早くもGIを狙えるような大物を輩出したように、種牡馬として高い資質を持っている。
現状、ほとんどの産駒がサンシャイン牧場の生産馬であるが、アンパサンドの活躍によって馬産地での需要も増えていくだろう。
そうすれば、フィガロが種牡馬として成功する可能性も高まる。
アンパサンドには、父のためにも何とかGIの勲章を手にして欲しい。
アンパサンドの今後のさらなる活躍を期待しよう。
「展開はハマったと思ったんですけどねえ。一旦先頭に立っているし内容的には悪くないと思います。今日は次につながるレースができたと思います。今回も決して力負けはしてないし、次はチャンスがあると思いますよ」(戸崎騎手)
2007年05月07日(月) 08:13
毎年、ゴールデンウィーク中に名古屋競馬場で開催される交流重賞・かきつばた記念。
今年のこのレースは、私にとって特別なものとなった。
と言うもの、このブログやメルマガの方で何度も取り上げるなど、私が力を入れて応援している2頭の牝馬が揃って出走し、初めて両馬の対戦が実現したからである。
そのうちの1頭は、これぞマイナーと呼べるほどの血統背景ながらそのハンデをまったく感じさせない素晴らしい実績から、私が“マイナー女王”という称号をつけたメイショウバトラーである。
そんな素晴らしい実績を持つメイショウバトラーであったが、今年で7歳となった年齢による衰えからか、あるいは故障からの復帰後ここまでほとんど休み無く走り続けてきた蓄積疲労のせいか、近走はこの馬本来の走りがまったく見られず、不振に喘いでいた。
勝ち星もこの馬が素晴らしい輝きを放っていた昨年の9月以来遠ざかっていた・・。
そして、もう1頭は、昨年の夏に道悪馬場を物ともせずに、いやむしろその泥んこの馬場を楽しんでいるかのような素晴らしい走りで連勝し、おまけに種付頭数に恵まれないマイナーな種牡馬である父カリスタグローリに念願の重賞初勝利をプレゼントしたサチノスイーティー。
このサチノスイーティーには、道悪レースでのその見事な駆けっぷりに因み、また将来性を感じさせる素質を見込んで“泥んこプリンセス”という称号をつけていていた。
サチノスイーティーは、そんな私の期待に見事に応えてくれ、古馬となった今年に飛躍的な成長を遂げ、さらに前走でも見事なレース内容で勝利を飾っており、メイショウバトラーとは対照的にまさに充実一途の中にいた。
このような2頭の牝馬が出走したこのレースは、輝かしい実績を誇る“女王”と成長著しい“プリンセス”とのまさに世代交代を賭けた決戦とも言えたのだった。
この一戦を前に、この2頭にはそれぞれ不安材料があった。
メイショウバトラーはとにかく体調面。
巻き返しを図ったここまでの調整ははたしてうまくいったのか。
7歳という既に繁殖に上がってもおかしくない年齢に達したこの馬に、まだ全盛期の力が残っているのか。
私はそんな懸念を抱いていた。
一方、充実一途のサチノスイーティーは、初めての地方競馬参戦となるため、ベストとは言い難い千四という距離だけでなく、砂深が約12cmもあり地方の競馬場の中でも特に深いとされる名古屋競馬場の独特の力の要る深いダートに対応できるかという点が鍵になるだろうと思っていた。
この馬は、今年に入りダート戦を2戦してともに好走し、ダートへの高い適性を見せていたが、その2戦はそれぞれ不良、重馬場となったことで脚抜きが良く、この馬のスピードを生かせる馬場だったので、はたして名古屋の力の要るダートで、しかも千四という距離で、軽快なスピードタイプであるこの馬の持ち味が十分に生かせるのだろうかと私は危惧していたのだった。
さらに、このレースでは両馬の前に1頭の強敵が立ちはだかっていた。
芝、ダートを問わず短距離戦で安定した走りを見せ、ダート重賞を5勝している“超良血馬”リミットレスビッドである。
この強敵を相手にマイナー種牡馬産駒を代表する2頭の牝馬が、いったいどんなレースを見せてくれるのだろうか。
私は僅かな不安とともに大きな期待も抱いていた・・。
レースの前日、一人の男がサチノスイーティーのもとを訪れていた。
この馬のオーナーの佐藤幸彦氏である。
彼は大切そうに一枚の写真を取り出すと、まるでこの愛馬に“何かの思いや力”を伝え込めるかのようにその写真を愛馬の額にそっと当て、何度も優しく撫でていた。
彼が肌身離さず大切に持ち歩いているというその写真には、先日他界した彼の愛妻の姿が写っていた。
先日この世を去った彼の妻はこの馬の名付け親でもあり、誰よりもこの馬を応援していた。
そんな彼女は、このサチノスイーティーという競走馬の最初のファンでもあったと言えるだろう。
彼女は病を患い入院生活を送るようになってからも、この馬が走るレースをいつも楽しみして、そしてこの馬を応援していたという。
きっと、「元気になっていつかまた競馬場でスイーティーの走る姿を見たい」と願っていたのだろう。
だが、その愛馬が素晴らしい勝利を飾った前走のレースを見届けることなく、彼女はついに帰らぬ人となってしまった・・。
サチノスイーティー陣営にとって大きな意味を持つ一戦となった前走はどうしても負けらないレースであったが、そのことは今回もまったく変わりはなかった・・。
レースの前日、決戦の舞台となる名古屋は不安定な天候となり朝から時折雨に見舞われていた。
その日、名古屋競馬場で行われたレースは「不良」で始まったが、それでも午後には「重」まで回復していた。
決戦を翌日に控え、この日の開催を「重」のまま終了したこの馬場が明日のレースまでにどの程度回復するのかということも決戦の勝敗を左右する鍵を握っていた。
そして、いよいよ決戦の当日、名古屋競馬場では朝から晴れ渡り、注目の馬場状態も第1レースから良馬場で行われていた。
それでも砂はまだ程良く締まっており、今回のメンバーの中ではダントツとも言えるそのスピードを武器とするサチノスイーティーにとっては好都合な馬場状態となっていた。
この大一番を前に多くの競馬ファンは、放牧明けのリミットレスビッドを支持していた。
その支持は単勝1.4倍という断然の1番人気であった。
それにメイショウバトラーが5.1倍の2番人気、サチノスイーティーが5.9倍の3番人気と続いていたが、そのオッズが示す通り、両馬はあくまで連下候補の伏兵に過ぎなかった。
大方の予想は、リミットレスビッドが断然有利というものだったのだ・・。
(続く・・)
この続きは、メルマガ版の方に掲載しますので、よかったら読んでみて下さい。
メルマガ版では毎週、マイナー種牡馬の産駒のレース結果と
マイナー種牡馬を1頭ピックアップして特集する他、
マイナー種牡馬ランキングやマイナー種牡馬産駒番付も掲載しています。
「頑張れ!!マイナー種牡馬とその産駒たち」
のメルマガ版はこちらから無料で登録できます。 バックナンバーも見れます。
http://www.mag2.com/m/0000170640.html
今年のこのレースは、私にとって特別なものとなった。
と言うもの、このブログやメルマガの方で何度も取り上げるなど、私が力を入れて応援している2頭の牝馬が揃って出走し、初めて両馬の対戦が実現したからである。
そのうちの1頭は、これぞマイナーと呼べるほどの血統背景ながらそのハンデをまったく感じさせない素晴らしい実績から、私が“マイナー女王”という称号をつけたメイショウバトラーである。
そんな素晴らしい実績を持つメイショウバトラーであったが、今年で7歳となった年齢による衰えからか、あるいは故障からの復帰後ここまでほとんど休み無く走り続けてきた蓄積疲労のせいか、近走はこの馬本来の走りがまったく見られず、不振に喘いでいた。
勝ち星もこの馬が素晴らしい輝きを放っていた昨年の9月以来遠ざかっていた・・。
そして、もう1頭は、昨年の夏に道悪馬場を物ともせずに、いやむしろその泥んこの馬場を楽しんでいるかのような素晴らしい走りで連勝し、おまけに種付頭数に恵まれないマイナーな種牡馬である父カリスタグローリに念願の重賞初勝利をプレゼントしたサチノスイーティー。
このサチノスイーティーには、道悪レースでのその見事な駆けっぷりに因み、また将来性を感じさせる素質を見込んで“泥んこプリンセス”という称号をつけていていた。
サチノスイーティーは、そんな私の期待に見事に応えてくれ、古馬となった今年に飛躍的な成長を遂げ、さらに前走でも見事なレース内容で勝利を飾っており、メイショウバトラーとは対照的にまさに充実一途の中にいた。
このような2頭の牝馬が出走したこのレースは、輝かしい実績を誇る“女王”と成長著しい“プリンセス”とのまさに世代交代を賭けた決戦とも言えたのだった。
この一戦を前に、この2頭にはそれぞれ不安材料があった。
メイショウバトラーはとにかく体調面。
巻き返しを図ったここまでの調整ははたしてうまくいったのか。
7歳という既に繁殖に上がってもおかしくない年齢に達したこの馬に、まだ全盛期の力が残っているのか。
私はそんな懸念を抱いていた。
一方、充実一途のサチノスイーティーは、初めての地方競馬参戦となるため、ベストとは言い難い千四という距離だけでなく、砂深が約12cmもあり地方の競馬場の中でも特に深いとされる名古屋競馬場の独特の力の要る深いダートに対応できるかという点が鍵になるだろうと思っていた。
この馬は、今年に入りダート戦を2戦してともに好走し、ダートへの高い適性を見せていたが、その2戦はそれぞれ不良、重馬場となったことで脚抜きが良く、この馬のスピードを生かせる馬場だったので、はたして名古屋の力の要るダートで、しかも千四という距離で、軽快なスピードタイプであるこの馬の持ち味が十分に生かせるのだろうかと私は危惧していたのだった。
さらに、このレースでは両馬の前に1頭の強敵が立ちはだかっていた。
芝、ダートを問わず短距離戦で安定した走りを見せ、ダート重賞を5勝している“超良血馬”リミットレスビッドである。
この強敵を相手にマイナー種牡馬産駒を代表する2頭の牝馬が、いったいどんなレースを見せてくれるのだろうか。
私は僅かな不安とともに大きな期待も抱いていた・・。
レースの前日、一人の男がサチノスイーティーのもとを訪れていた。
この馬のオーナーの佐藤幸彦氏である。
彼は大切そうに一枚の写真を取り出すと、まるでこの愛馬に“何かの思いや力”を伝え込めるかのようにその写真を愛馬の額にそっと当て、何度も優しく撫でていた。
彼が肌身離さず大切に持ち歩いているというその写真には、先日他界した彼の愛妻の姿が写っていた。
先日この世を去った彼の妻はこの馬の名付け親でもあり、誰よりもこの馬を応援していた。
そんな彼女は、このサチノスイーティーという競走馬の最初のファンでもあったと言えるだろう。
彼女は病を患い入院生活を送るようになってからも、この馬が走るレースをいつも楽しみして、そしてこの馬を応援していたという。
きっと、「元気になっていつかまた競馬場でスイーティーの走る姿を見たい」と願っていたのだろう。
だが、その愛馬が素晴らしい勝利を飾った前走のレースを見届けることなく、彼女はついに帰らぬ人となってしまった・・。
サチノスイーティー陣営にとって大きな意味を持つ一戦となった前走はどうしても負けらないレースであったが、そのことは今回もまったく変わりはなかった・・。
レースの前日、決戦の舞台となる名古屋は不安定な天候となり朝から時折雨に見舞われていた。
その日、名古屋競馬場で行われたレースは「不良」で始まったが、それでも午後には「重」まで回復していた。
決戦を翌日に控え、この日の開催を「重」のまま終了したこの馬場が明日のレースまでにどの程度回復するのかということも決戦の勝敗を左右する鍵を握っていた。
そして、いよいよ決戦の当日、名古屋競馬場では朝から晴れ渡り、注目の馬場状態も第1レースから良馬場で行われていた。
それでも砂はまだ程良く締まっており、今回のメンバーの中ではダントツとも言えるそのスピードを武器とするサチノスイーティーにとっては好都合な馬場状態となっていた。
この大一番を前に多くの競馬ファンは、放牧明けのリミットレスビッドを支持していた。
その支持は単勝1.4倍という断然の1番人気であった。
それにメイショウバトラーが5.1倍の2番人気、サチノスイーティーが5.9倍の3番人気と続いていたが、そのオッズが示す通り、両馬はあくまで連下候補の伏兵に過ぎなかった。
大方の予想は、リミットレスビッドが断然有利というものだったのだ・・。
(続く・・)
この続きは、メルマガ版の方に掲載しますので、よかったら読んでみて下さい。
メルマガ版では毎週、マイナー種牡馬の産駒のレース結果と
マイナー種牡馬を1頭ピックアップして特集する他、
マイナー種牡馬ランキングやマイナー種牡馬産駒番付も掲載しています。
「頑張れ!!マイナー種牡馬とその産駒たち」
のメルマガ版はこちらから無料で登録できます。 バックナンバーも見れます。
http://www.mag2.com/m/0000170640.html

